マージナルオペレーションのネタバレ感想。奪い奪われる世界で生きるアラタ達の苦難を描く







子ども使いと呼ばれ、様々な戦争で使われていく元ダメリーマンのアラタ。
そして、そんなアラタを慕う子ども達が奮闘する楽しくも悲しい物語です。
彼らはどこに向かいどう終わっていくのか。10巻まで読んだ感想をネタバレでお伝えします。
いやもう本当に無茶苦茶面白いんですよ。

マージナルオペレーションとは何なのか

元々は小説ですが、コミカライズされアフタヌーンで絶賛連載中です。
僕はコミックでしか読んでいません。

ダメリーマンが戦争に巻き込まれる。

さて、会社が不況で倒産し、無職して社会の海に投げ出される。
物語はそんなアラタの日常から始まります。

元々、サラリーマンとして上手くやっていけないアラタは友人との壁に思い悩みます。
ここら辺は最近の作品では良くある流れです。有名どころはReLIFEでしょうか。

そんな状態でも食い扶持を探さねばない。ネットで就職先を探す中である企業に行きつきます。
それが民間軍事会社。ここでの出会いがアラタの人生を大きく狂わせることになります。

ここいらでブラックラグーンのロックを思い出しますね。

悪く言えばありがちな展開。よく言えば王道。
普通の人間が数奇な運命に巻き込まれていくという展開は燃えますね。

そして、彼は人殺しを命令し続ける

彼の最初の仕事を決まったタイミングでボタンを押すこと。それだけでした。
そして、それをこなしていくと次はSLGのようにユニットを移動して敵を攻撃していく。

それと並行して様々な訓練がありますが、暗記に関しては超人的な才能を持つアラタは難なくこなしていきます。
そして、順調に成長をしていきます。

しかし、彼は知りませんでした。自分のしている事が人殺しの命令だという事に。
ゲーム上で指示しているユニットもやられるユニットも実際の人。

彼の指示により命を落としていきました。
間接的に・・・いえ、直接的かもしれませんね。アラタは人を殺していたのです。

その事実に気づいた時にアラタは苦悩します。
このままで良いのか。もうやめたほうが良いのじゃないか。

しかし、最後は同僚のキシモトさんのおかげで自分を取り戻します。
いったい僕は何をしたのか。自分の目と耳で真実を確かめたい。

こうしてアラタの物語は始まっていきます。

人の心が狂っていく様子を巧みに描いていく

本作の戦争はファンタジー漫画のような温さはありません。
殺すことで心は淀み、生き残る事で他者の心も荒ましていく。

戦争のせいで、どう転んでも自分と誰かの心を壊していくのです。

大きいのがアラタとキシモトさんの関係でしょう。
この2人は一時は同期として一緒に闘いますが、その後は分かれて行動をすることになります。

キシモトさんはアラタの支えであり、アラタの恩人とも言えるでしょう。
もちろんキシモトさんにとってもそうなのですが、それだけではない想いもある様子。

そんな2人の関係ですが、ある事件によって大きな亀裂が走ることになります。
それによって2人は相対すことになります。果たして最後に救いあるのでしょうか。

また、同じく同期のソフィーも戦争に翻弄されます。
彼女自身が影のある人生を歩んでおり、逃げるようにして民間軍事会社に就職した経緯があります。

民間軍事会社に就職した段階で、誰もが暗い過去を持っているのは間違いないでしょう。

それでも、子ども達を自由にするために戦い続ける

どんなに心が壊れそうになっても止まるわけにはいきません。
親友オマルとの共通の想い、こんな間違った世界を壊して子ども達と戦争を切り離す。

指揮官としてというより父親代わりとして、ジブリール他子ども達のために奮闘します。
特にジブリールは可愛がっていている様子。(というかジブリールが一番懐いているからなのですが)
2人の触れ合いを見るのは本当に癒されますね。いやあ、良い話だ。

ただ、ジブリールは自分には戦争しかないと考えています。
アラタが何度言っても自分の使命は銃を持ってアラタを守ることだと言って聞きません。

それは戦争によって親と引き離されたという苦々しい過去もあるのでしょう。
そして、他の子ども達も多かれ少なかれ同じ思いを抱いています。

でも、それでもアラタによって子ども達は悲しみや怒りといった人間らしい感情を取り戻せました。
それまでは機械のように戦い、仲間が死んでいくのを見ていたのです。

アラタによって救われた子ども達。
これから先の人生で本当に救われる日が来るのかもしれません。